【 こんな症例が治りますシリーズ 269 】 難しい幼齢犬の成長期の骨折 も 的確な治療で治します。

Cアームという、手術中のレントゲンが動画で撮れる優れものです

参照サイト:

http://u0u1.net/Qd1R

 

犬 チワワ 5ヶ月 オス (去勢手術未実施) です。

 

昨夜、飼主様の腕の中から飛び降りてしまい、【左前足の骨がブラブラしていると言うワンちゃん】です。

 

■ レントゲン検査をしたところ、右前足の骨が複雑骨折していました。 肘から前方の骨は2本あるのですが、足先に近い関節の近くで2本とも折れており、ちょっと整形しにくい箇所が複数の骨に分かれて骨折していました。

 

■ 成長期のワンちゃんかどうかを判断するときに、レントゲン検査で【成長板】が明確に見えている場合、まだ骨が成長していると診断します。 成長板は、骨が伸びて成長する箇所なのです。

 

■ この【成長板】は、整形外科をする際に決して傷つけてはいけない部分です。 傷付けると、骨の成長が止まってしまいます。

 

■■ このチワワの子は、成長板がハッキリと見えており、成長期である事が分かりました。 今回は、成長板の近くで骨折していましたが、【【 骨の成長を妨げることなく 】】骨折の整復をする必要があります。

 

※ 宇宙に行くと無重力生活になるので、骨への体重負荷などの刺激が無くなり、骨が弱くなる事を聞かれたことがあるかも知れません。

 

■ 仔犬は、外科手術を一本の手に行ったりすると、その手をかばってしまい、床に付かない子がいます。 すると、その手の骨への体重負荷(刺激)が、宇宙での生活のように無くなってしまい、骨がくっ付きづらくなる癒合不全が起きやすくなります。

 

■ 当院には、そのトラブルが無くなるような手術方法が出来る医療機器があります。

Cアームという、手術中に手術台から動物の身体を動かさなくてもレントゲンを撮れる医療機器があると、素晴らしい整形手術が出来るのです。

 

■ Cアームを利用して、【 創外固定装置 】という【 皮膚を大きく切らずに身体の外からピンを骨に通して骨折を治す 】方法により、手術をしました。

 

■ Cアームが無い時代には、『 ドクターの勘 』で骨の端と端を合わせていましたが、今ではピッタリと骨を整復出来ます。

 

■ この子は、御家族のリハビリなどのご協力の結果、今では元気に歩き回る事が出来るようになりました。

 

獣医師 桃﨑昂

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